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Column コラム

2018.07.19 亡くなった親がかけていた生命保険の保険金を受け取ることは特別受益か?

亡くなられた方がかけていた生命保険について、共同相続人の1人を保険金の受取人としていた場合、他の相続人から不公平だと言って受け取った保険金も遺産分割にあたって考慮するように求められるケースがあります。

そこで、亡くなった親がかけていた生命保険金の受け取りが特別受益にあたるかという問題が生じます。

この点については、最高裁判所の決定があり、そこでは死亡保険金は、特別受益にあたらないと判断されており、原則として具体的な相続分の算定にあたってもらった保険金を考慮する「持ち戻し」(民法903条)の対象とはならないとされています。
ここで「原則として」と申し上げたのは、先ほどの裁判例において、「保険金受取人である相続人とその他の共同相続人との間に生じる不公平が民法903条の趣旨に照らし到底是認できないほどに著しいものであると評価すべき特別の事情が存する場合には」として「特別受益に準じて持ち戻しの対象となる」例外的なケースも示唆しているからです。

このように被相続人がお亡くなりになったことに端を発して給付される金銭についても、全てが相続した財産となるわけではなく、受け取った方の固有の資産とされる場合がありますので、ので注意が必要です。調停などに発展する前のお話し合いの際にも、どのような主張が裁判で行えるのかを押さえながら交渉することが肝要ですので、気になることがありましたら遠慮なくご相談ください。

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